ラインシステム - 目指せライントラブルゼロの快適釣行!
2010年 1月 9日 - カテゴリー: てきと丸のウンチク集
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ここでは乗船をお考えの皆様にCapt. Akiのお勧めのノットをいくつか初心者の方向けにわかりやすく紹介いたします。図解や動画は今のところ他のサイトにお任せするとして、今回はとりあえず予備知識の紹介です。
まず始めにラインシステムについて少し。
魚を釣る上で一番大事なのが針と糸です。はっきり言って竿やリールなんか無くても魚を釣ることは可能ですが、一般的な釣りにおいては針と糸無しに釣りは成立しません。針については改めていつか書かせて頂きますが、今回は糸とその結び方について。今、釣具屋さんに行くと様々な糸が売られています。はっきり言って私も、日ごろ使っている糸が売っていないと代わりにどれを買ったら良いのかわからなくなる程です。
釣り糸には大まかに3種類の糸があります。ナイロンライン、フロロカーボンライン、PEライン(ここではブレイデッドラインも含める)。初心者の方は「なんじゃそりゃ?」と思われて当然です。私も素材の科学的な事は良くわかりませんが、特徴を大まかに説明すると以下の通りになります。
ナイロンライン - 伸びる 水に浮く 硬い ある程度こすれに強い
フロロカーボンライン -少し伸びる 水に沈む 非常に硬い こすれに強い 水中で見えにくい
PEライン - 細かい繊維を編みこんである 同じ引っ張り強度なら圧倒的に細い 細いが故にこすれに弱い ほぼ伸びない 圧倒的に軟らかくしなやか 透明では無い
こんな特徴だけを並べられてもいったいどれを使って良いのかわからないと思いますが、今後知っていて損は無い情報だと思うので頭の片隅に置いておいて下さい。
現在、シーバス釣りにおいて主流なのはPEラインを使い、先っぽに少しだけナイロンラインかフロロカーボンラインを繋ぐ方式です。
シーバスは大きいものだと20lb(約9kg)を超えます。魚を釣る上では様々な要素が加わるのですが、ここでは単純に考えて20lbの負荷まで耐えられるラインを選ぶとしましょう。
ナイロンラインやフロロカーボンラインで20lbの負荷まで耐えられるものはシーバス用のルアーを快適に扱うにはかなり太く、またリールに巻いてある際の巻き癖もつきやすいので、投げた時の空気抵抗やガイドに当たる抵抗も大きくなり、非常に扱い辛く、投げる際に飛距離が出ません。
そこで登場するのがPEラインです。細く、しなやかで、巻き癖もほぼ無いに等しいので同じ強度なら圧倒的に飛距離が出ます。飛距離が出るという事は思いっきり竿を振らないでもある程度飛んでくれるので、コントロールもつけやすいという事です。更に糸自体が殆ど伸びないので感度良好。正に夢のライン。
しかし、細いが故に、こすれには弱く、また最大の難点である結束強度(結び目の強さ)が出にくい。更には伸びないが故に、瞬間的にかかる衝撃には弱いのです。そこで、偉大なる先人たちは考えました。いいとこ取りで行こう!
PEラインをメインラインとしてリールに巻き、先っぽだけナイロンライン、またはフロロカーボンラインを使うという画期的な仕組みを考えました。この様に一本糸では無く、複数の糸を組み合わせるなどしてそれぞれの長所を上手く生かす仕組みをラインシステムと呼び、先っぽの糸の事をリーダーと呼びます。
我々の船でも一番のお勧めはこのシステムです。具体的に言うとPEラインの15~30lb前後の強度の物に20~40lbのリーダーをつける事を勧めています。
ラインの強度につきましてはもっと強いものから多少弱いものまで各自の判断にお任せしますが、あまりに細い物だとちょっとどこかに引っかかっただけでルアーを無くす事になりかねないので、私のお勧めは少し太めのラインです。ルアーを無くしたりして糸を結び直す暇があれば、釣りが快適に成立する範疇でラインを太くする事で根掛かり等によるラインブレークを減らし、一投でも多くキャストをしたいと長年の経験からたどり着いた結果です。勿論、釣っている場所や魚のサイズに合わせて臨機応変に対応することは大事ですが、お客様のラインを見ていると、かなり細い物を使われている方が多く、それ故にトラブルも余分に多かったりして勿体無いなと思います。雑誌やHow to本等ではかなり細いラインが薦められている様ですが、細いラインは余程完璧にタックルバランスを考えて選び、尚且つ釣りをしながらトラブルを未然に防ぐ動作が完璧に身についた上級者で無い限り、ライントラブルが多くなります。特に多少雑な作りのリールの上に細いPEラインを巻くと、ラインがスプールの上に綺麗に巻かれずにトラブルが非常に多くなるのです。我々の経験上、多少飛距離を犠牲にしてでも少し太いラインの方が実はトータルで見ると使いやすかったりしますよ。そしてそのタックルに併せて少し大きめのルアーを使うと釣れる魚のアベレージがあがったりもします。
次に2種類のライン繋ぐわけですが、結び方が曲者です。PEラインとリーダー用のラインは太さがかなり違う上にPEラインはその伸びの無さに加え非常に滑りやすいのでキッチリと結び難い糸でもあります。てきと~に結ぶといざ大物がかかった際に結び目からラインブレイクという事になりかねません。是非しっかりとしたラインシステムを組める様になりましょう。ラインシステムが組めない、組み方を教わりたい方は是非船長に声をかけて下さい。その場の状況に応じたシステムを組ませていただきます。そしてご希望があれば丁寧にお教えします。おそらく完璧なシステムは10分やそこら教わっただけでは習得できるものではありませんが、一度組むのを見るだけでも今後自分で練習する際のヒントになると思います。ただ単純に組んでくれと言うお客さんも多いのですが、是非組むところを見て何かを学んで行って欲しいと我々は考えています。しかし、我々がシステムを組んでいる際に予備のタックルで釣りを続けるというのも全然ありです。特に魚の反応が良い際には是非予備の道具で釣りを続けて下さい。釣りのレベルアップにはラインシステム云々よりも一匹でも多くの魚を釣る事が一番の近道です。
話しが横道にそれましたが、PEラインとリーダーを繋ぐ際に一番のお勧めはFG knotと呼ばれる非常に複雑かつ面倒な結びです。難しいノットだけにネット上で様々な結び方が紹介されています。興味のある方は色々と調べて試してみて下さい。
私も何年か前からこの結びを愛用していて、この結び方を知った当初は周りに誰も結べる人が居なかったので、ネット上にあった完成図と睨めっこしながら勉強しました。結果的に、現在巷で一番主流の指にクルクル巻きつけてから編みこんでいくやり方ではなく独自の方法で編みこむという事になっていました。当時はそれが異端のやり方であるという認識は持っておらず、そう言う物だと思い込んでいました。勿論、しっかり強度も出ますし、一番やりやすいと信じてやみません。一つの場所に辿り着くのに道は一つでは無いので、今まで定番の方式でキッチリ結べない、すっぽ抜けが多発する等の方は是非尋ねてみて下さい。すっぽ抜け皆無のFGノットの組み方をお教えします。
FG knotを組む上で一番の肝は、編みこみ部分だけで完全に滑らない事をしっかり確認する事です。そうすれば、すっぽ抜けは完全に無くなるでしょう。他にもいくつか気をつける点がありますが、文章で説明すると長くなるので是非船の上で聞いて下さい。
FG knotなんかめんどくさくて結んでられない!と思う方もいると思います。私も船の上で面倒な時は他のノットに頼る場合も多々あります。
まずはオルブライトノットです。これも有名なノットなので検索してみて下さい。FG knot程では無いですが、しっかり結べれば必要な強度は十分に出ます。締め込む際の引っ張る方向に気をつけながら結べばうまくいくと思います。何度か自宅で練習してみて下さい。
オルブライトノットよりも簡単な結びがあります。バックトゥバックユニノットと呼ばれる結び方で、日本では電車結びの愛称で知られています。初心者の方はまずはこの結びから覚えるのが良いと思います。この結びの基となっているのがユニノットという非常に優れたノットです。これを応用して結びたい糸同士で組み合わせた物をバックトゥバックユニノットと呼びます。単純に和訳するとユニノットを連続させた結びという事です。まだ習得していない人は是非釣りのHow to本を読むなり、ネットで検索するなりして覚えて下さい。慣れれば暗闇でよく見えない中でも手探りで組める程単純で結びやすいノットです。PEラインとリーダーマテリアルを結ぶ場合、PEライン側は巻き回数を10回以上と少し多めに、リーダー側は4~6回と少し少なめにすると良いと思いますが、糸の太さやその差でベストな回数は変化しますので、何度も何度も結んで貴方の使用しているラインでのベストを探し当てて下さい。
他にもビミニツイストでダブルラインを組んでからのオルブライト等、優れたシステムは沢山あります。最近では器具を使って結ぶPRノットというのもメジャーになって来ている様です。頭の硬い私は器具を使わなきゃ結べないとなると一歩引いてしまい、まだ手を出していませんが、気になっているのは事実ですし、巷の噂を聞く限り、かなり優れたノットだと思うので気になる方は習得してみるのも良いかと思います。
ビミニツイストについてですが、過去に数多くの世界記録がこのシステムを使用し釣り上げられてきた素晴らしいシステムですし、現在でもこのシステムは大物釣りやライトラインを使っての記録魚狙い等でも主流です。しかし私はPEラインを使ったシーバス釣りにおいてこのシステムはお勧めしていません。ビミニツイストの良さはナイロンライン、フロロカーボンラインで組んだ際に結束強度を落とさずにダブルラインが組める事です。しかしこれをPEラインでやると、残念な事に強度低下がおきてしまいます。よほど上手く組めば強度低下を防ぎながらダブルラインを組むことが海外の雑誌(米国Sport Fishing誌)で取り上げられていた実験データ上は可能な様ですが、そのデータ上でも、私の経験上でも、毎回確実に強度低下を引き起こさずにしっかりとPEラインでビミニツイストを組む事は難しい様です。私の経験上、綺麗に組めたように思えても強度低下が起きている事が殆どで、家での簡単な実験を何度も繰り返した結果、PEラインでビミニツイストを組むメリットは見出せませんでした。
私が現在辿り着いている結論としては、FG knotを組むのが一番である事。何らかのトラブルでシステムを組みなおす際は時間が許す限りFG knotで組む。船の上だろうが暴風の中だろうが組めるように日ごろからこのノットに慣れるのが一番です。しかし、なんらかの理由でFGノットを組めない、急ぎたい等の際には上にあげたオルブライトやバックトゥバックユニでとりあえずはお茶を濁し、余裕が出来ればすぐさまFG knotに組み替えるのがベストだと思います。
FG knotが組めないからといって臆する事はありません。ラインシステムを組む上で一番大事な事は自分の組んだラインシステムの強度、弱点を頭に入れて釣りをするという事です。どれくらいの負荷をかけると切れるのか、逆を言うとある程度の余裕をみてどれくらいの負荷までかけても大丈夫なのかを感覚的に常に把握しておいて下さい。これが出来るようになると、魚とのファイトは常に安心して行えますし、取り込みの際にも魚のサイズを見て(感じて)素早くタモが必要か、ゴボウ抜き出来るのかの判断が出来るようになります。我々の船ではお客様、特に初心者、中級者の方のかけた魚はサイズに関わらずタモ入れをする事が多いですが、自信のある方はタモの必要の無いときは言って頂ければタモは出しません。フックが網に絡んだりと何かと面倒な事も多く、釣り再開までの時間ロスになりますからね。
話しはそれましたが、自分のラインシステムの強度、弱点を知るというのは当然の如く、釣りを続けている時間と共に少しづつ低下していく強度まで感覚的に把握するという事です。釣りをしていた時間によるシステムの強度の低下を気にして安全をみて50cmそこそこの魚をタモ入れする事もありますし、逆に同じタックルでも組んだばかりのシステムで針掛りの良い魚の場合、70cmでも自信を持ってゴボウ抜きできます。勿論、針のかかり所や、針自体の強度も頭に入れる事は言うまでもありません。特にナイロンラインの水中での強度低下の感覚は意識して気にしながら身につけると良いと思います。
常にライン強度に応じたドラグ設定を心がけるという事も非常に大事です。ドラグ設定に自信の無い方は少しユルめに設定しておいて、ファイト中に必要とあらば少し締めるのが良いでしょう。そして忘れてはならないのが、ファイト後に再度締めたドラグを戻す事です。小さい魚の取り込みの際に締めたドラグのまま釣りを続け、いざ大型の魚がかかって糸が切れるというのは良くある話です。取り込みの際に締めたドラグは必ず適正値まで緩めましょう。ドラグ設定に自信の無い方は是非声をかけて下さい。我々がお客様のタックル、ライン強度や使用ノットに応じて設定します。繰り返しになりますが、自信の無い方は基本は緩めです。
次に、リーダーとスナップ/ルアーアイの結束をいくつか紹介します。
単純に強度だけを考えるとパロマーノットと呼ばれるノットを使うのが一番です。簡単で非常に強度の出るノットなので覚えていて損は無いノットです。シーバス釣りに多用される20~40lb前後のリーダーの場合、およそ100%近い強度が出ます。ただ、強度の調節が出来ない事や、ラインが横から出る事等、デメリットもあります。
次にユニノットです。先にライン同士の結束でバックトゥバックユニノットというノットを紹介しましたが、そのベースになっているのがこのノットです。単純なノットなので簡単に組め、輪をくぐらせる回数を変化させる事で強度の調節やラインの太さに応じて組みやすくする等、かなり応用の利くノットなので是非覚えて下さい。シーバス釣りをする上では根元を二回くぐらせるダブルユニノットと呼ばれるノットがお勧めです。輪に通す回数は20~30lbのリーダーの使用を前提に考えると5回前後で良いと思います。細いラインでは回数を多く、太くなると少なくしていくと良いでしょう。
スナップを使用せず、スプリットリングもついていないプラグへの結束にはフリーノットと呼ばれるノットがお勧めです。基本的にはオーバーハンドノット(ダンゴ結び)2回のノットとして紹介されている事が多い様ですが、私は2回くぐらせる事で多少なりとも強度アップを図っています。特に二個目の結びはユニノットと基本的には同じで、このフリーノットの際も2個目の結びの回数は難なく増やせますので各々が工夫してみると良いと思います。このノットの弱点として、強度があまり出ない事があります。何度も結んでは切るを繰り返しておよその強度を体得すると良いでしょう。上にも書きましたが、自分の使っているラインシステム全体の強度がしっかり把握できていれば、多少強度の出ないノットでも自信を持って使えます。
シーバスを狙う際のラインシステム作りに最低限知っておきたいノットは上に紹介した結びで、これらを覚えればおよその状況には対応出来ますが、出来ればこれ以外にも出来るだけ多くの結び方を覚えておくと様々な状況に対応出来ます。
以上、簡単に(?)ではありますが、てきと丸お勧めのラインシステムとノットでした。もっと深く知りたい方は是非船の上でお尋ね下さい。希望があれば様々な結びを実演して見せます。
2010-01-09 » admin






















